学びよって、「物事の本質を捉え、正しく判断することができる能力」を導く「智恵」を得ることができるだけでなく、それまでの過程で「知識」や「技能・スキル」を獲得することができます。
デジタル大辞泉によれば、「学び」とは、
①「学ぶこと。学問の修業」
②「まね」と2つの意味があります。
さらに、「習う」は、
①「教わったことを繰り返し練習して身につける。稽古する。」
②「知識や技術などの教えを受ける。教わる。学ぶ。」
③「経験を積んで、なれる。習慣となる。」
④「慣れ親しむ。」
と定義されています。
「知識」や「技能・スキル」を獲得するという点では、少なくとも、デジタル大辞泉では、「学ぶ」よりも「習う」ほうにその意味があるようです。
一方で、学びを英語で表した "learning" の定義を調べると、American Heritage Dictionary of the English Langugage, Fith Edition では、
① "the act, process, or experience of gaining knowledge or skill"
② "knowledge or skill gained through schooling or study"
③ (Psychology) "Behavioral modification, especially through experience or conditioning"
となっています。
①と②に knowledge(知識) や skill(技能・スキル) を gain(得る)と書いてあります。
gain(得る)という動詞から「知識」や「技能・スキル」が学習者に向かう(→)のイメージが浮かぶ上がります。
英語の定義を訳すと、「学び」とは、
①「知識やスキルを得る行為、過程、もしくは、経験のこと」
②「学校教育や勉強を通して得た知識やスキルのこと」
③(心理学用語)「行動の修正、特に経験や条件づけを通しての」
となります。私にとっては、英語の定義により「学び」の意味が明確になりました。これに「智恵」の獲得を加えたのが、私が考える「学び」です。
「学びとは、知識や技能・スキルを得るだけでなく、さらに、物事の本質を見極め、正しく判断することができる智恵を得ること。」
すなわち、
「学び」=「知識」「技能・スキル」「智恵」の獲得
となります。
次回は、この学びを促進する「問い」の役割について述べることにいたします。