今回は、現在まで私がさまざま辞書に当たり、見つけた「問学」の定義を紹介します。
①『日本国語大辞典』(第二版)第十二巻(2001年12月20日発行)小学館 p.1419
もん‐がく【問学】[名]知らないことを問いたずねること。知らないことを学ぼうとすること。
学問を得ようとすること。
②『新選漢和辞典』(第八版)<2色刷>(2011年1月31日発行)小学館 p. 252
【問学(學)】もんがく 問い学ぶこと。学問。
➂『新漢語林』(第二版)(2011年4月1日発行)大修館 p. 270
【問学(學)】モンガク 問い学ぶ。学問。
④『旺文社 漢字典』(第三版)(2014年10月26日発行)旺文社 p. 234
【問学(學)】モンガク 問い学ぶ。<中庸>=学問。
以上の四冊ですが、三冊の漢和辞典において「問い学ぶ」の定義が出てきます。私が「問い学ぶ」という言葉を最初に用いたのは、拙論『反転授業:アクティブ・ラーニングの実現は「問い学ぶ」教育に道(よ)る』(大学英語教育学会(JACET)関西紀要 第19号:2017年)でした。この論文の最後で、
「「問い」とは「知識を求める」、つまり、「智に向かう」動きである。「問い」によって「学ぶ」ことが促進される。生徒の思考や意欲を活性化しAL(アクティブ・ラーニング)を実現するためには、この両者を合わせた「問い学ぶ」、謂わば「問学」教育が求めらていると考える。」
と書きました。
改めて、「問い学ぶ」という意味の「問学」教育を、令和の時代において研究・実践していきたいと考えています。