読むことと脳の働きについて研究しているウルフ氏による著書 Reader, Come Home から、「深い読み」(deep reading)とはどのようであるかを示している箇所を紹介します。深く読む過程を知ることで「深い学び」がどのようであるかを知る手がかりとなると思われます。
`Deep reading is always about connetion: connecting what we know to what we read, what we read to what we feel, what we feel to what we think, and how we think to how we live out our lives in a connected world.' (p.163)
「深い読みは常に結びつきに関することである。すなわちそれは、我々は知っていることを読む内容と結びつけ、そして、読む内容を感じたことと結びつけ、さらに、感じたことを考えることと結びつけ、最後に、どのように考えたかを、どのようにして我々は繋がった世界で人生を生き抜くかと結びつけることである。」(拙訳)
すなわち、「深い読み」とは、
①知識(既存の)
↓
②読む対象
↓
➂感情
↓
④思考
↓
⑤思考法
↓
⑥生き方
これら ①~⑥「知・読・感・思・生」の結びつきと連鎖についてのことです。学ぶことは生きることと考え、②の読む対象を「学ぶ対象」に変えて当てはめて考える(「知・学・感・思・生」)と、「深い学びとは何か?」が見えてくるかもしれません。
(参考文献)
Marynanne Wolf (2018). Reader, Come Home: The Reading Brain in a Digital World Harper